#22 Sagitta Arius Panderosa
観劇数が予定を大幅に上回っているため、ブログが追いつかなくなっています。(笑) 備忘録として日記はつけているのですが、やっぱり観たものは全てみなさんとシェアしたい!金曜夜、ルームメイトがいないので、音楽(何故か今ここにきてK-POPにハマり出す)ガンガンかけてテンション上げて3本?4本?連続投稿します。
Sagitta Arius Panderosa (11/19/2016)
National Asian American Theatre Co. という団体主催のoff-off-Broadway作品だったので興味があり観に行きました。1時間のショートストレートプレイです。真ん中に舞台があり、観客が囲む形です。Sense & Sensibilityに似ている作りでした。もしかして小劇場のストレートプレイでは結構popularな形なのかな?
ストーリーはOregon州に住む一家の息子(ゲイ)の1年間の物語。出会いと別れと自分探しの旅。特にスペクタクルなお話ではなく、まったり、邦画によくあるのほほんとした雰囲気でいした。
リアルな距離
兎にも角にも近い。役者の顔がすぐ目の前にありました。頬を伝う涙まで綺麗にはっきりと見えました。物理的な近さが観客と物語の心理的な距離もグッと縮めるなぁと感じました。
自分たちの英語
5人の出演者全員がAsian American。みなさんネイティブスピーカーだと思いますが、内容的にそこまで難しいセリフの言い回しなどが無いので、英語が非常に聞き取りやすかったです。潰した音声ではなく、クリアな発音。日本人である私に親しみのある発音でした。
Asian Americanの位置
裏方には日本人の名前もちらほら見られました。色々な方面から日本人含めてアジア人が活躍している、努力していることがしっかりと確認できました。しかし、人種の坩堝と言われるこの街も、私たちアジア人にとってはまだまだ厳しい状況も多々あります。
Asian American Performers Action Coalition調べのデータでは、2014/15のBroadwayとNon-profit団体の作品における出演者の人種構成は、白人が78%、アフリカンアメリカンが14%、ラテン系が3%、そしてアジアンアメリカンは4%でした。
そもそも作品の役柄自体に人種という条件が付いてくるので、こうならざるを得ないのです。だからこそ、今回のNAATCOのようなある人種に特化した団体が小さいながらもたくさん存在しています。
しかーし、観客の8割以上が白人という結果でした。しかもアジア人は私を含めて3人。何とも言い難い結果ではあるなと思いました。
日本は、ほぼ日本人のみで構成されていて、ミュージカルや芝居を輸入したとしても、どんな人種の役も日本人が演じますよね。「人種」にそこまでフィルターをかけたりレッテルを貼ったりしない、寛容である、と捉えることもできますが、そもそも国民全体の意識の中の「人種」というものの存在があまり大きくない気がします。ニューヨークには本当にたくさんの人種がいて、周りでは色んな言語が飛び交っています。だからこそ、自分のルーツは何なのか、どこにあるのかを真剣に見つめる機会が明らかに増えたし、差別や偏見の経験も少なからずしました。聞きました。見ました。
「人種」が如何に重要であるかが少しずつ分かってくると、日本版の輸入作品に大きな疑問を抱くようになります。「作品の1番深い意味が伝わるのか?」という疑問です。もちろん輸入作品でも成功しているものや素晴らしいものもたくさんありますが、ある意味で「人種」を無視してしまったらその作品のメッセージ性が半減、またはそれ以下に、というように感じることが多々あります。私は中学生くらいでそこに違和感を覚えだし、今回の留学では観劇の際にそこに観点を置くことも大切にしています。また、人種問題と直接的に触れ合いの少ない日本人の観客に、輸入盤はどこまで人種のメッセージを伝えられるのか?そもそも伝えようとしているのか?伝えるべきだけど結局技術面や全体のストーリー性が重視されてしますのではないか?など様々な問題が生じてきます。止まらなくなりそうなのでとりあえずこの辺で。